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官民ビジネス対話参加レポート

2019年8月29日8:45~パシフィコ横浜国立大ホールにて、官民ビジネス対話が実施されました。

安倍首相より、WASSHAとのランタンでの連携、使い勝手の良いファイナンスの構築、公的債務・リスク管理部門での研修実施、重点国への専門家の派遣といった具体的なプログラムの実施が宣言され、民間投資についてアフリカと日本の双方で話し合う会議「官民ビジネス対話」が始まりました。

 

 

続いて、エルシーシAU議長(エジプト大統領)により、天然資源・人的資源が豊かなアフリカには投資が必要であり、アフリカはその環境を整えなければならないことや、アフリカインフラ開発プログラムをはじめとする地域的な統合を実現するための取り組みや官民相互間連携の重要性、そういった試みがもたらす各国の持続的な開発の実現や福利厚生の向上などが語られました。

小澤 経団連サブサハラ地域委員長(豊田通商シニアエグゼクティブアドバイザー)からは、日本企業がアフリカの800の拠点で貢献しているものの、直接投資は伸びていない現状が説明され、日本政府の後押しにより日本企業が直面している課題解決に向け官民連携のアフリカビジネス協議会が設立され4つのWGが稼働していること、アフリカ各国の日本大使館、JETROなどが各国政府と直接協議する枠組みを作成し、持続的成長に向けた官民・国際機関が一体となることの重要性が確認されました。

アジョジェヌ アフロチャンピオンズ代表(ガーナ)は25年でアフリカが飛躍したのは多国籍企業の影響が大きく、UBA、エチオピア航空などが今やグローバル企業として飛躍している現状が語られ、12憶もの人口を有するアフリカへ1兆ドルの投資を呼び込みたいとのメッセージが述べられました。

続いて、日本の民間企業の要望と取り組み、主にアフリカビジネス協議会(官民国際機関が参加している常設の会)の活動について横井 経済同友会アフリカ委員長が説明され、その後、インフラ・ヘルスケア・農業・中堅中小スタートアップの4つのワーキンググループよりそれぞれの取り組みと今後の方向性が紹介されました。

 

 

日本政府の取り組みについては、世耕 経済産業大臣、林 国際協力銀行副総裁のお二人からお話があり、

①デジタル社会の環境整備とイノベーションの促進
②プロジェクト融資を100%カバーする保険を含む公的資金と民間資金の両方を活用した質の高いインフラ整備とそのための環境整備
③AOTSによる第三国での研修、第三国からの専門家派遣など産業人材の育成

という援助から投資へと日本の立場を変えていく決意が述べられました。

 

アフリカ各国の取り組み、日本への期待として、ナイジェリアのブハリ大統領、コートジボワールのクリバリ首相、ナミビアのガインゴブ大統領、ニジェールのマハマドゥ大統領らがビジネス環境を整えている現状やアフリカの魅力を語り、日本企業の誘致、投資の促進に向けたラブコールが送られました。

アフリカのビジネス環境がオープンであること、若い世代への投資を呼びかける声が多かったのが印象的でした。また、依然気候変動の影響を受けている農作物の生産に関しても日本の経験と技術を望む声が上がり、まだまだ日本の知見が活かせる機会が多いと感じました。

続いて、複数の企業が代表し、アフリカ民間企業の要望と期待について語り、ここでも日本企業への投資への要望が多く挙げられました。

ナイジェリアのエルメル氏(トニーエルメル財団会長)の「日本企業にはぜひわき役ではなく主役になってほしい、社会を変える力を持つ若い起業家への投資を主導してほしい」というメッセージが印象的でした。

その他、国連開発計画(UNDP)や国勢金融公社(IFC)、アフリカ開発銀行からも、リスクがゼロの環境はないとしつつも支援の準備がある旨の発言があり、長坂経団連サブサハラ地域委員長(千代田化工建設相談役)およびクオティ アフリカ連合委員会(AUC)副委員長が、現地雇用やライフサイクルコストからみた経済性の実現も含むインフラ整備というハード面の課題、そして、税関での手続きや就労法の簡素化・迅速化など法整備・行政面といったソフト面の課題解決に努め、ビジネス環境の枠組み、イノベーションの取り組みを構築することが宣言されました。

予定時間を大幅にオーバーするほど、各国代表らが活発に発言されていたのが印象的でした。

投資やビジネスの促進に焦点が当てられた今回の対話では、5月に発足が決定した「アフリカ大陸自由貿易圏」への期待も多く述べられていました。こういった枠組みを利用し、貿易が促進され、経済の活性化につながることで、人々の生活も向上することが期待されます。

日本側からもアフリカ側からも、官民の連携という言葉が終始挙げられていたのも印象的でした。日本の官民が一丸となるべく発足した「アフリカビジネス協議会」の今後にも注目が集まるものと思います。