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2018/7/4 日本と中東アフリカにイノベーションの橋を架けよう〜「モノ」から「知恵」へ、価値転換の一歩を踏み出す〜

2018年7月4日に国際文化会館で、グローバル・ビジネス・コミュニティ『ZENMONDO』設立特別イベントを行いました。

今回は一回目のイベントとして、特別なゲストの方々をお迎えし「日本と中東アフリカにイノベーションの橋を架けよう」というテーマで語り、さらに現地でのビジネスを実際に考えるビジネストレーニングゲームを行いました。

ここでは、その様子の一部をご紹介いたします。

 

英語の記事はこちらからご覧ください。Access the link below for the English event report.

2018/7/4 Innovation as a Bridge Between and among Japan, the Middle East & Africa 〜 from “Things” to “Intelligence,” the First Step towards Value Shift 〜

 

当日のハイライト動画はこちらからご覧ください。

『ZENMONDO』設立特別イベントハイライト(ZENMONDO First Event Highlights)

 

 

コミュニティ主宰者 伊藤(荒井)三奈からの挨拶

イベントの最初は、『ZENMONDO』コミュニティ主宰者である 伊藤(荒井)三奈の挨拶から始まりました。

まず、自身の中東アフリカとの出会い、そして弁護士として日本企業の背中を押し、これら地域への投資促進をしてきたことを紹介した後、現在の中東アフリカビジネスを取り巻く環境と、その中でのZENMONDO設立のきっかけを語りました。

 

『ZENMONDO』立ち上げの背景として、

(1) 明治の黎明期に、資源に恵まれない日本が教育に注力し、産業立国に励み、今に至っていること

(2) 中東アフリカには、そんな日本の軌跡を敬い、教育に注力し、国の長期的発展を産業の多角化に託したいと思っている国々があること

(3) イノベーションに向け新たな黎明期を迎えた日本では、再び世界で輝くため、「モノ」から「知恵」に、「物質的な豊かさ」から「心の豊かさ」を重視する人々のニーズにこたえ、日本の本当の「バリュー」を世界に伝える必要があること

(4) 人々の価値観の変化にともない、個人や企業単独では解決が難しい、社会的課題に挑む場面が増え、コミュニティに属することで、そのエコシステムを通じて、次世代型の新たな価値を生み出す必要性がでてきたこと

(5) コミュニティに属することで、ミッションに共感する、日本企業間、また、中東アフリカの人々や企業とパートナーシップを組み、一緒に未来を形づくることができるのではないか

と述べました。

 

具体的には、現地進出の直近の課題として

(1)信用ある情報の入手が難しい

(2)信頼できるビジネスパートナーとの出会いが少ない

(3)リスクという先入観でもって見られる土地柄であること

の三つを挙げ、これら課題を解決するための方法として、

(1)ITのツールを通じて、これまで入手が難しかった情報を届ける、出会うことが難しかった専門家やビジネスパートナーに繋ぐ

(2)オープンイノベーションで、人とビジネスを繋ぎ、新たなビジネスを創造する

(3)コミュニティを通じ、現地の人や駐在員の方々から送られてくる先入観のない生きた情報により、素顔を届けたい

など20分間に渡って迫力のスピーチを行いました。

 

 

コミュニティメンバー代表からのご挨拶

 

ZENMONDOメンバーの代表である駐日アラブ首長国連邦(UAE)大使館の特命全権大使カリド・オムラン・スカイット・サルハン・アルアメリ閣下と、駐日エジプト・アラブ共和国大使館の特命全権大使 アイマン・アリ・カーメル閣下からご挨拶いただきました。

アルアメリ・UAE大使は、UAEでは、かつての石油や天然ガスといった産業からの脱却を図り、斬新でイノベーティブなプロジェクトの実現を達成することを目指し、この4月の安倍首相のUAE訪問時には、包括的パートナーシップを結び、新時代を迎えたと述べられました。

大使は、今後、日本、UAE、エジプト、サウジアラビアなど多国間を通じたビジネスが可能になることも示唆されました。

その上で克服すべき課題として、情報不足、リスク回避を挙げられ、お互いの異なるビジネスや文化を理解しあい、リスクではなく、可能性に満ちた有望な市場との認識をもっていただくため、ZENMONDOのプラットフォームやUAE大使館をコンタクトのチャンネルの一つとして、ご活用いただきたい、そして、最後に、ご本人の個人的な見解として、今後、同地域で伸びてくるであろう産業を幾つか挙げ、当日イベントに参加された各界の錚々たるゲストに力強く賛同を訴えられました。

 

 

 

カーメル・エジプト大使は、ZENMONDOの他のメンバーとともに、この記念すべき第一回目のイベントに参加でき嬉しく思う、また、中東アフリカでの日系企業の発展に寄与したいと思うと述べられました。

経済のアップデートとして、IMFからのサポートにより国内の経済改革をしていること、法律や財政改革として、変動相場制で自由化を図ったことにより、外貨準備高が大幅に改善したこと、付加価値税の導入で財政赤字の改善を促している、ことなどを挙げられ、また、高齢化や限られた経済成長力など、先進国が直面する課題に対し、エジプトは高い成長率と需要が見込めることなどお話しされました。

大使お二人からは、グローバル・ビジネス・コミュニティZENMONDOのメンバーとして、今後も、ご自身も活動にコミットをしていく旨、また大使館も、このイニシアティブに賛同し、継続させる目的で、ZENMONDOと共に、コミュニティメンバーを特別ご招待するイベントを準備していることを示唆され、会場の参加者は、大使のZENMONDOコミュニティに対する意気込みと、普段とは違う雰囲気と期待から、会場の空気が一気に盛り上がりました。

 

ソフトバンクのエネルギー事業について

ソフトバンクグループ株式会社 CEOプロジェクト室室長 & SBエナジー株式会社 代表取締役社長 三輪茂基氏と伊藤(荒井)三奈が、「石油から太陽光へ。エネルギー転換がもたらす、サウジアラビアの成長戦略について」というテーマについてディスカッションを行いました。

三輪氏はその日の朝アフリカから成田空港に到着、その足で会場に駆けつけて下さり、元々通信事業会社であるソフトバンクが、何故、エネルギー事業に参入したのかについて、

(1)今や、電力多消費産業は、IT事業であること

(2)ソフトバンクがGreenでありたいことに加え、自然エネルギーが全ての産業を再定義していく世の中が来ており、それがモビリティなどに結び付いたところにイノベーションが生まれること

などを挙げ、サウジアラビアとの国策とも一致した点であると述べられました。

 

また、その場で、まさにちょうど決まったアフリカでの太陽光発電という新たな投資についての発表もされ、会場の参加者は大いに刺激を受けました。

三輪氏の滑らかな語りで、皆、ソフトバンクのビジョンに聞き入ってしまいました。

 

エジプトにおける活動報告

 

独立行政法人国際協力機構(JICA) 岡野貴誠氏 (元JICA専門家)と伊藤(荒井)三奈が、「~中東アフリカ初の日本式大学―エジプト日本科学技術大学(E-JUST)の果敢な試み~」というテーマでディスカッションを行いました。

何故、エジプトで日本の大学をつくることになったのか、どんな特徴があるのか、困難だった点は、10年経った今のE-JUSTについてなどを語って下さいました。

 

モノづくり国家であるエジプトから、同じモノづくりをしてきた日本の教育システムを是非取り入れたいと要請があったことについて説明がありました。

開校10年経った今、卒業生も出ており、エジプト人学生も日本で働きたいという想いを持っている人が多いのと同時に、日本企業や大学からもインターンの後、是非、残ってほしいという要望もあることなど、お話しがありました。

ご本人がこんなに情熱をもって教えておられたのだ、ということが目に浮かぶ、生き生きしたエピソードが印象的でした。

 

UAEにおける活動報告

霧のいけうち アグロ事業部部長補佐 山口祥吾氏と伊藤(荒井)三奈が、「無機質な砂漠に潤いをもたらす、日本製「霧」の技術」というテーマでディスカッションを行いました。

 

自社の応用技術をユニークな形で工業から農業へと新規ビジネスにつなげておられるお話しや、限られた水資源という課題に、砂漠の中で果敢に挑んでおられる様子をうかがい、自分もやってみよう、自分もできるのではないか、と背中を押される思いだったのではないでしょうか。

現地のこういった事例は、多くの参加者にとって良い刺激となったようです。

山口氏は、困難なことがあっても、自社だけで解決しようとせず、常にネットワークを広げ、アンテナを張り巡らせておくことが重要なのではと語って下さいました。

 
 

アイスブレーカー・ゲーム

 

グローバル・オンライン・コミュニティ『ZENMONDO』における活動の一端を疑似体験していただくことを目的に、参加者同士で簡単な体験セッション(ゲーム)を行っていただきました。

約40分間、課題を解決するためにテーブルごとに分かれて議論を交わし新規事業を考えるというものです。

与えられた事実を基に、日頃と違った異業種の方々と議論し合うことで、大いに刺激があったようです。各チーム思いのほか白熱した議論になっていました。

さらには、ゲーム中にUAE、エジプト大使が各チームのテーブルを周って下さり、ゲームのサポートをしたりアドバイスをしたりなど、議論はさらに盛り上がっていきました。

普段、拝見できない大使の素顔も垣間見れ、お二人を身近に感じた方々も多かったようです。

 

イベントの感想

アンケートから寄せられた感想の一部をご紹介いたします。

  • 全く新しい手法でのプラットフォームに期待を感じると共に、我々も時代の変化の波に乗らねば、という思いを強くしました。
  • 普段めったにお会いすることができない人達とこんなに近くでお話しでき、ユニークな人脈ができました。
  • 常に難しいと感じてきた中東ビジネスですが、しっかりとした繋がりを早い段階でもつことは必須であり、生きた情報に感謝いたします。

 

伊藤(荒井)三奈、両大使、スタッフ一同の挨拶

 

最後に、スピーカーや今回のイベントに関わったスタッフ一同が挨拶を行い、新しく始まるグローバル・ビジネス・コミュニティ『ZENMONDO』で参加者の皆さんと共に活動していきたい旨をお伝えし、イベントは幕を閉じました。

 

 

 

 

なお、ZEMONDOメンバー(ZENMODNO Facebookにご登録済みの方)にはスピーチ・フルバージョンもご覧いただけるよう準備しております。

当日のスピーカーのお話しの中に、次世代ビジネスのヒントを感じ、価値転換の波に乗ることの重要性を感じたのは、我々だけではなかったはずです。大いに刺激を受けた一日でした。