モロッコでは近年、大手コーヒーチェーンの出店が相次いでおり、ドーナツでも知られるコーヒーチェーンのダンキンが、7月には首都ラバトに初出店しています。経済成長と人口増加に伴うコーヒー消費拡大への期待が背景にあるとされており、丸紅の飲料原料部飲料原料第一課では「1人あたりGDP(購買力平価換算)が8000ドル前後を突破し、25歳以上の人口が増加している国はコーヒー消費の拡大が見込める」と分析しているようです。
この条件をクリアしたトルコやインドネシアでは実際にコーヒーの消費が拡大しており、モロッコへの期待が大きいのもうなずけます。
一方で、米コーヒー研究機関「ワールド・コーヒー・リサーチ(WCR)」のリポートによると世界の消費量は年2%のペースで伸びており、このペースが続けば30年後には生産量が2倍程度にならないと需要を満たせないともされています。
美味しいコーヒーがどこに行っても飲めるのはうれしいことですが、新興国でのコーヒー消費が増えると需給逼迫につながりかねないのも事実。コーヒー片手に色々と考えさせられました。
出典: 日本経済新聞
(https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB03BMU0T00C21A9000000/)