4/10[ZENMONDO Pick up news]商船三井子会社KiliMOL、ケニアの田植え機械化事業がJICA支援事業に採択!

ケニアにおいて農業は、GDPの27%、雇用の60%、輸出額の65%を占める基幹産業です。しかしコーヒー豆、紅茶、野菜といった商品作物を多く輸出する一方で、小麦、米といった主要穀物は輸入に依存している現状で、とりわけ米に関しては、米の消費量の高まりを受けて国内生産量も増加傾向にあるものの、未だ消費量の約80%を輸入に頼っています。

ケニア政府は米の自給率向上を目指し稲作灌漑地域の拡大を図っていますが、田植えはほぼ全て手作業で行われており、その拡大ペースに人手が追いついていません。

開発途上国をはじめとする世界各国の農業国では、日本の高品質な農機具の需要は高く、農機具メーカーにとっても新規顧客を獲得できる国際市場は魅力的なものですが、輸出の各種手続きや為替リスクなど輸出特有の課題に直面し、その参入障壁の高さから多くのメーカーが二の足を踏んできました。

こうした状況の中、KiliMOLは総合海運企業として130年余の歴史を誇る商船三井の輸送ネットワークを活用して、唐沢農機と連携しながら中古の田植機を日本からケニアに輸出し、現地で機械化を定着させるための育苗技術などの技術支援も行っています。

そのKilliMOLは、JICAによる2022年度「中小企業・SDGsビジネス支援事業」に採択されたことで、JICAの支援を受けながら事業を進めることになりました。中小企業・SDGsビジネス支援事業とは、JICAのもつネットワークやノウハウを日本の民間企業等に提供することで、彼らの開発途上国の課題解決に関するビジネスづくりを支援しようとするものです。

国際市場の参入障壁が高くとも、様々な機関と関わることで日本の民間企業にビジネスチャンスが広がり、今後が楽しみです。

出典: Africa Quest
(https://afri-quest.com/archives/28719)

TOP