ZENMONDO Talks2 アフリカでのプレゼンスNo.1を目指す“人間味溢れる商社マン”の挑戦-対談ディスカッション」

2019年2月20日(水)に「ZENMONDO -Talks2-アフリカでのプレゼンスNo.1を目指す“人間味溢れる商社マン”の挑戦₋対談ディスカッション」を開催しました。

今回、ZENMONDO代表の伊藤(荒井)三奈が対談をさせていただいたのは、東南アジア・南米・中東と各地で、国づくりやエネルギー・インフラ開発に携わってこられた豊田通商株式会社 常務執行役員の井上義博さん。

 

当日は、コワーキングスペースという自由な雰囲気の会場に大勢の方々がお集まりくださいました。

 

 

今まで井上さんが訪問された国の数は64。

色んな宗教、文化の違う国を拠点に活躍して来られています。

 

成功の秘訣は、意思決定のメカニズムをつかむこと

井上さんによると、うまく行かなかった案件の方が多く、その多くは、現地の言葉ができないお国での事例が多かったとのこと。

やはり、コミュニケーションがスムーズにできることが一つのカギになるようです。

 

 

インフラ整備等、大々的な事業を担当されていた井上さんの主な顧客は、現地政府。

成功の秘訣は、キーパーソンは誰かといった意思決定のメカニズムをつかむことだといいます。

 

また、契約上は「組織」対「組織」の形にはなるものの、交渉を行うのは「個」対「個」

時間はかかるけれど、相手との信頼作りが重要だとも…。

人を大事にされている井上さんのお言葉に、ビジネスだけではなく人生の大事な点を気付かされました。

 

 

数々の成功を収めておられるとはいえ、日本製品が中韓との厳しい競争にさらされているもの事実です。

井上さんは、「競争力を高めるためには、日本の製品を中国の価格で提供する術も検討する段階にきている」、「中国や韓国と組むということも選択肢の一つ」だと語ります。

現地の人がそこまでの高品質を求めているとは限らない。

相手の国がどのレベルまで求めているのかを把握し、目線を合わせることが一番大事だと。

 

ここでも、相手ありきの井上さんの姿勢に感銘を受けると共に、品質が良ければ価格が高くても仕方がないという時代は終わったのだと感じました。

ビジネスの大事な点を伺うと、「好奇心」「相手の国の文化や食べ物、人、何か面白い物はないかと探そうとする気持ちが一番大切だ」と即答されました。

確かに、井上さんご自身が好奇心の塊のようなお方なので納得です。

 

 

国を越えても、個と個の信頼関係がビジネスの根幹

また、井上さんが初めて行く国で必ず訪れるのが「スーパー」と「本屋」なのだとか。

スーパーでは置いてある商品がわかる他、現地の物価水準・生活水準も把握できるそうです。

本屋では、紙の質・印刷の技術レベル、どんな本が置いてあるかを見ることで、どんなところに興味があり需要があるのかがわかるのだとか。

37年関わっておられるインドネシアでは昔は宗教書くらいしかなく、紙の質も悪かったそうですが、今では本の種類も増え、紙の質も上がり、国の発展を実感されているそうです。

そんな見方もあるのかと驚きましたが、とても大きなヒントをいただいたように感じます。

 

後半では、ロジ関係のこと、危機管理のことなど質問が飛び交い、有意義な時間となりました。

「人はどこでも同じ」「国を越えても、個と個の信頼関係がビジネスの根幹」と語る井上さんのお人柄にも触れることができ、今後日本が中東・アフリカでビジネスを手掛ける上で築くべき信頼関係など、大事なヒントをいただく会となりました。

 

 

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